こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
新型コロナが猛威を振るっている2020年7月現在、いよいよ第2波が激化してきたような気がします。
このような状況ですから、医療機関&医療従事者のピリピリムードを感じている人も多いのではないでしょうか?
先日アップした記事に登場した医局秘書さんに関しては、まさにそのような兆候が認められました。
ところで、現役MRの皆さんが担当している施設において、説明会の運用ルールに変化はあったでしょうか?
直接MRが訪問しての説明会はNGな施設、WEBでの説明会ならばOKな施設、説明会以前にMR側からのコンタクトそのものを禁止している施設など、様々かと思います。
私の担当エリアでも本当に色々なスタンスの施設があります。
さて、そんな中で『弁当の提供』について難色を示す施設が現れてきています。
並行して、製薬メーカー側でも『弁当の提供は不可』という指示を出している会社があるとか。
こういった施設・会社の意向について深堀していくと、その根底には新型コロナの存在が見え隠れしています。
本日はそのことについて記事を書いてみました。
弁当提供を断る施設側の事情
これは開業医ではなく病院に多いようですね。
病院にて説明会を開催する場合、参加者には原則、その場で弁当を食べてもらう必要があります。
(※公競規などでうるさいご時世ですからね。)
さて、病院の説明会では複数の参加者が一ヵ所に集まるのが一般的ですね。
院内の医局・外来・会議室など場所は様々ですが、まずその時点で『密』が発生しますよね。
そして、弁当を食べるためにはマスクを外す必要があります。
『密』な状況で参加者がマスクを外し、一斉に弁当を食べ、その場で会話(意見交換)を行う。
もうお分かりですよね?
そのようなことをしたら、飛沫によって新型コロナが感染拡大する可能性が大幅にアップします。
…というワケで、そのような状況を危惧して『弁当の提供』を断る施設が現れ始めたのです。
正確には『説明会は許可するけど、弁当は持ってこないでね!』という感じですね。
今のご時世、いつ・誰が・どこで新型コロナに感染しても思議ではありませんからね。
だったら、可能な限り感染リスクを減らすに越したことはない。
病院側の事情を考えれば理に適った政策だとは思いますが、まさかこんな事態になるとは思いもしませんでした。
まあ、MR側としても弁当提供した説明会でクラスター(集団感染)が発生しようものなら、間違いなく責任を問われることになります。
ですので、個人的には弁当の提供禁止は歓迎です。
加えて、弁当を予約する手間・当日弁当を準備&片付ける手間・経費精算の手間などが省けます。
その反面、『弁当が出ないなら、MRの説明会なんて出席しねーよ!』というタイプの医者もいるでしょうから、その点は心配ではありますけど。(汗)
ちなみに、余談ですが下記のような要求をしてくる病院もチラホラいるようです。
感染予防のため、説明会の場での参加者による飲食は認めない。
しかし、MRが用意する弁当は食べたい。
よって、説明会の場では弁当を食べず、参加者ごとに弁当を持ち帰ることとする。
だから、MRには今まで通り弁当を用意して、説明会後に置いていってほしい。
コロナ禍であっても弁当は食べたいという思惑が透けて見えますね。
まあ、病院だと以前からよくあるパターンでもありますが。(汗)
…とはいえ、最近は公競規やら販売情報提供活動ガイドラインやらによって、MRも下手なことが出来ないご時世です。
原則、説明会時に用意した弁当はその場で参加者に食べてもらい、余った弁当についてはMRが持ち帰って廃棄するのが基本ルールです。
…にも関わらず、説明会後に弁当を残して立ち去っていく現場を競合他社にでも見られたら面倒なことになりますよね。
こういったルール違反について、MR同士での刺し合いも珍しくありませんし。(汗)
よって、もし病院側からこういった要求を受けた場合、上手く対処する必要がありそうですね。
弁当の提供自体を禁止した製薬メーカー現る!
会社ぐるみというよりは特定のエリア限定かも知れませんが、弁当の提供自体を禁止とした製薬メーカーが現れ始めたようです。
数は多くありませんが、外資系メーカーにそのような傾向があるようです。
理由は簡単で、『説明会時の飲食によって感染を拡大させないため』だそうです。
ちょうど、先述した弁当提供を断る病院と同じような理屈ですね。
病院からの要求とは関係なく、製薬メーカー側が弁当を持参しなければ、参加者がマスクを外して飲食する可能性はゼロですからね。
これもまた、理に適ったやり方だと思います。
MRとしても『会社からの指示で弁当は提供できません!』との大義名分があれば、病院側にも説明しやすいです。
ただ、このような意思表示をしている製薬メーカー側の真意を深読みしてみると、その根底には『会社としてリスクを負いたくない』という思惑がある気がしてなりません。
製薬メーカーが弁当を提供したことで、院内にて医療従事者のクラスターが発生!
…なんてニュースでも流れたら、間違いなく世間から注目されることになります。
(もちろん悪い意味で)
クラスター発生地の病院はもちろん、そのクラスターを作り出す要因となった説明会での弁当提供、さらには説明会を開催した製薬メーカーまでもが叩かれかねない。
いや、叩かれるどころかクラスター発生の真犯人に仕立て上げられる可能性すらある。
○○病院の院長である△△さん!
院内でクラスターが発生する可能性について考えなかったんですか?
え?製薬メーカー側が無理やり弁当を提供してきたんですか?
つまり、クラスター発生の真の原因は製薬メーカー側にあるということですか!?
それが本当なら酷い話ですね!
その製薬メーカーとは、何という会社名なんですか!?
…みたいな感じで、もし記者会見などでこんな事態になったら最悪です。
製薬メーカーどころか、医薬品業界そのものがバッシングされかねない。
ちょっと大袈裟かも知れませんが、このような展開になる可能性だってゼロとは言い切れないのです。
だからこそ、リスクの芽を摘むために弁当の提供自体を禁止する製薬メーカーが現れ始めたということなのでしょう。
今以上に新型コロナの感染が拡大してきたら、弁当の提供禁止を表明する製薬メーカーは増えてくる気がします。
まとめ:説明会の在り方まで変えてしまう新型コロナは恐ろしい…
この記事を書いている2020年7月下旬の現在、新型コロナの感染拡大が収まる気配はありません。
むしろ『感染の第2波』がどうのこうのと各メディアが煽っている節すらあります。
これもまた時代の流れなのかと思う反面、まさか『MRによる弁当の提供』にまで影響が及ぶとは思いもしませんでした。
しかし、よくよく考えてみれば弁当の提供が感染拡大の温床になるという理屈は理解できます。
ましてや、病院は『新型コロナとの戦場』という意味では『最前線』に位置しています。
そのような最前線で『密』を作り出し、弁当を提供することで飛沫が飛び交うような機会創出をすること自体、確かに良いことではない。
むしろ、説明会時に弁当の提供を禁止することで感染拡大のリスクを減らせるのなら、その通りにすべきだと思います。
私個人としても、MRとしてクラスター発生の片棒を担ぐようなことはしたくありませんしね。
もし今後、医療機関側から弁当の提供を求められたら、丁重にお断りすることを考えてみても良いのかも知れません。
まあ、それ以前に私の場合は直接訪問して説明会を行うこと自体ダメな施設の方が圧倒的に多いですが。(汗)
取りあえず、こういった状況ですから他社・他施設に関する情報収集は継続して行っていこうと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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