こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
この記事はMRへの転職希望者や就活生など、業界未経験の方に向けて書いてみました。
さて、MRという職業は扱っている治療薬によって、いくつかの種類に分かれます。
例えば、生活習慣病の治療薬を扱うプライマリーMR。
他には、抗がん剤を扱うオンコロジーMR。
さらに、対象患者が少なく、特殊な作用機序を持つ治療薬を扱うスペシャリティMR。
業界未経験の方にとってはイメージが掴みにくいかも知れません。
実際、私も新卒でこの業界に入ったばかりの頃は混乱したものです。
私自身、最初の頃はこんな風によく思ったものです。(汗)
ちなみに、MRの中で最も人数が多く、ポピュラーな存在はプライマリーMRです。
そこで本日は初心に帰りまして、
プライマリーMRとは何か?
…ということを掘り下げてみました。
良かったら参考にしてみてください。
プライマリーの意味とは?
プライマリーMRの仕事内容の前に、
そもそも『プライマリー』ってどういう意味なの?
…と、疑問に思う方もいると思います。
まずお伝えしたいのは、『プライマリーMR』という呼び方は略称であるということです。
正しい呼び方は『プライマリーケア領域を担当するMR』です。
しかし、この呼び方では長いのですよね。(汗)
そのため、業界内では『プライマリーMR』と略されるようになったという経緯があります。
さて、『プライマリーケア』とは、見ての通り『プライマリー』と『ケア』という言葉から成り立っています。
『ケア(care)』とは、一般人にもお馴染みの『治す・治療する』という意味です。
一方、『プライマリー』の語源は英語の『primary』です。
この言葉には下記のような意味があります。
医療においては、主に1番の意味で用いられている言葉です。
これらを踏まえて、医薬品業界における『プライマリーケア』という言業を意訳すると、大体こんな意味になります。
例えば、ちょっと体の調子が悪いとき、風邪をひいたときなどに診療してくれるようなイメージですね。
ちなみに、高血圧や糖尿病などの生活習慣病についても、初期または比較的軽症の診療はプライマリーケアに含まれます。
皆さんも多かれ少なかれ、開業医(町医者)で診てもらった経験があると思います。
プライマリーケアとは、主にそういった開業医(町医者)にて行なわれている医療のことです。
こういったプライマリーケアに携わる医師は、専門医(スペシャリスト)とは区別して、総合医(ジェネラリスト)とも呼ばれます。
つまり『プライマリーケア領域を担当するMR』とは、総合医(ジェネラリスト)を担当するMRであり、風邪や生活習慣病などに用いる治療薬を扱うMRなのです。
プライマリーMRが扱う治療薬とは?
先ほどプライマリーMRは風邪や生活習慣病に使う治療薬などを主に扱っていると書きました。
では、具体的にどういった病気(症状)に使う治療薬なのか?
その辺りのラインナップについて、私見ではありますが代表的なものをまとめてみました。
風邪など
生活習慣病
基本的には、比較的軽症の患者に使う薬だと考えてもらえればOKです。
高血圧や糖尿病は悪化すれば命に関わりますが、軽症のうちは薬で症状をコントロールできます。
(※重症の場合でも、プライマリーMRが扱っているような治療薬が使われる場合はあります。)
そのため、上記のような治療薬は風邪や生活習慣病の患者がいる施設であれば、多かれ少なかれ需要があります。
ですから、プライマリーMRは開業医(町医者)から大きな病院まで、幅広く営業する必要があるのです。
余談ですが、私自身は患者という立場で、近所の開業医にて漢方を処方してもらっています。
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プライマリーMR同士の競争は激しい!
私がMSだった頃、プライマリーMR同士の激しい競争を何度も目の当たりにしました。
そして、そういった競争は2019年の今でも続いています。
まさにレッドオーシャンであり、喰うか喰われるかの戦いです。
例えば、糖尿病の市場について考えてみましょう。
『DPP-4阻害薬』という血糖値を下げる薬があるのですが、 このタイプの薬は7種類あります。
7種類、つまり7社のMR同士が競争しているのです。
その7種類の治療薬は服薬回数・排泄経路・薬価などに多少の違いはありますが、基本的には同じタイプの薬です。
つまり、他社の治療薬との差別化が難しいのです。
製品力による差別化が難しいということは、MRの営業力が問われます。
こういった背景があることから、糖尿病市場におけるMR同士の競争はとても激しいのです。
糖尿病だけでなく、高血圧や骨粗しょう症の市場も同じような状況です。
こういった状況に疲弊しているプライマリーMRは少なくありません。
人間とは、明けても暮れても終わらない競争には疲れてしまうものです。
実際、MS時代に仲が良かったプライマリーMR数名がこんな本音を漏らしたことがありました。
いかがでしょうか?
競争が苦手な人にとっては、余計に辛い仕事だと感じるのでしょうね。
そのため、プライマリーMRは営業職への向き不向きだけでなく、競争への適正も問われると思います。
プライマリーMRに向いている人もいる!
プライマリーMRに疲れている人がいる一方で、活き活きとプライマリーMRの仕事をしている人もいます。
個人的な意見ですが、競争に強い(慣れている)人ほどプライマリーMRとして活躍している印象があります。
そういった人はメンタルが強く、そしてガッツもあるからです。
競争歓迎!
他社の治療薬上等!
バリバリ働いてガンガン成果を出すぞ!
こんな人であれば、プライマリーMRとして十分やっていけるでしょう。
タイプ的には体育会系出身の人ほど、プライマリーMRの適性があると思います。
さらに言うなら、勉強することが苦でない人、勉強する習慣がある人であれば、まさに鬼に金棒です。
プライマリーMRに限った話ではありませんが、医薬品を扱うのなら勉強は必須です。
医者や薬剤師はMRの勉強不足を見抜くからです。
医者や薬剤師はMRの勉強不足を見抜くので要注意!彼らの目は肥えているぞ!
ですから、心身共にタフであり、なおかつ勉強を継続できる人ほどプライマリーMRに向いています。
まとめ:プライマリーMR同士の競争は続くこれからも続くだろう
プライマリーMRは風邪や生活習慣病などに使う治療薬を扱うMRである。
プライマリーMRは同士の競争は激しい。
競争慣れしている人間ほどプライマリーMRに向いている。
いかがでしたでしょうか?
ある意味、プライマリーMRの敵はプライマリーMRです。
競合他社のMRに対して、どうやって勝つか?
自社医薬品のシェアをどうやってアップさせるか?
自分の担当エリアにおいて、いかにして存在感を発揮するか?
プライマリーMRはこういった戦いを日夜繰り返す職業です。
アポイント、説明会、講演会など、あらゆる営業場面でしのぎを削っています。
医療に貢献するという意識はもちろん必要ですが、それ以上に競争心や向上心が問われます。
業界未経験、または新卒学生はまずプライマリーMRになることが多いです。
そのため、最初はこういった競争文化に戸惑う人もいるでしょう。
しかし、向いている人にはトコトン向いている職業だと思います。
もし興味があればMR(製薬会社)の門戸を叩いてみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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