こんにちは、アラサーMRのヒサシです
MRなら常識レベルで知っている『パイプライン』という言葉ですが、今回はこの『パイプライン』というテーマで記事を書いてみました。
一言でまとめると、パイプラインとは『新薬として利用できそうな物質』です。
このパイプラインを次の新薬候補として、製薬会社は日々の研究・開発を頑張っています。
さて、そんなMR常識の1つであるパイプラインですが、改めて勉強してみると新しい発見があるものです。
私のようなアラサーの年齢でこのような初歩的なことを振り返るのは少々恥ずかしい気もするのですが、新卒でMRになった人、MRになりたい就活生に向けて、パイプラインという言葉の本当の意味を発信したいと思います。
パイプラインの意味とは?
パイプラインの語源は英語の『pipeline』です。
『パイプ』や『ライン』という言葉からは、『管』とか『通り道』という言葉を連想できますね。
それはそれで当たっているのですが、この言葉には下記の通り複数の意味があります。
1.石油・天然ガスなどを輸送するための管路
2.コンピュータにおける効率化の手法
3.情報などが伝わる経路
4.売上が上がるまでの一連のプロセスを時系列で表したもの
5.新薬として使えそうな候補の物質
ちなみに、4番におけるパイプラインとはマーケティング用語だそうです。
なお、この記事の冒頭で述べた通り、医薬品業界でのパイプラインとは基本的に5番のことです。
業界内では『製品パイプライン』『新薬パイプライン』と呼ばれることもあります。
ではなぜ、新薬候補の物質がパイプラインと呼ばれるようになったのか?
薬の開発初期から販売開始までのプロセスを図式化すると『パイプ』のように見えます。
よって、その図式内にある新薬候補の物質は全て『パイプライン』と呼ばれるようになったそうです。
上記4番の意味が転じて5番になった…というイメージですね!
パイプラインが製薬会社の将来を決める!
パイプラインは製薬会社の未来を占う大切な要素です。
このパイプラインの種類や数によって、その製薬会社の将来をある程度予測することができます。
言い換えると、製薬会社で働くMRの将来性はパイプラインによって左右されるのです!
繰り返しになりますが、パイプラインとは製薬会社における『新薬候補』です。
パイプラインはあくまで新薬の『候補』ですから、必ず製品化されるわけではありません。
臨床試験が上手くいかなかったり、厚労省から認可をもらえなかったりするパターンもあります。
とはいえ、このパイプラインを数多く持っている製薬会社ほど、将来たくさんの新薬を発売する可能性があるのは間違いありません。
新薬(商品)の種類が多いほど、製薬会社のビジネスの幅は広がります。
それは即ち、その製薬会社で働くMRにとっては活躍の場が増えることを意味します。
つまり、製薬会社にとってパイプラインとはまさに『飯のタネ』なのです。
極端な話、パイプラインが豊富な製薬会社ほど将来性があるということです。
逆に、パイプラインが乏しい製薬会社は将来性も乏しいということです。
もし今から製薬会社(特にMR)に転職・就職しようとしている人は、志望している製薬会社のパイプラインをチェックしてみてください。
各製薬会社のパイプラインは日本製薬工業協会のホームページか、あるいは製薬会社ごとのホームページで確認することができます。
パイプラインが該当する範囲は広い
パイプラインは発売前のいずれかの段階(フェーズ)にある物質が該当します。
つまり、基礎研究・非臨床試験・臨床試験・製造販売承認など、これらの段階(フェーズ)にある物質は全て『パイプライン』です。
先述した日本製薬工業協会や製薬会社のホームページを見ると、
どのパイプラインがどんな段階(フェーズ)にあるか?
ですとか、
どんな疾患に対して使用可能になる予定か?
…ということが一目でチェックできます。
例えば、
パイプラインAは第Ⅲ相の臨床試験中だとか、
パイプラインBは厚労省に認可の申請中だとか、
色々な情報を読み取ることができます。
製薬会社ごとのパイプラインを見比べてみるのも良い企業研究&業界研究になりますよ!
まとめ:各社のパイプラインは知っておいて損はない!
今回はMRの基本に立ち返ってパイプラインについて書いてみましたが、いかがでしたしょうか?
MRならば自社のパイプラインについて知っているのが普通です。
しかし、他社のパイプラインまで漏れなく知っているMRは多くありません。
MR⇒MRへの転職を考える上でも、パイプラインは重要な要素です。
パイプラインの種類と数によって製薬会社の将来は左右されます。
異業種からMRへの転職を考えている人、新卒でMRになりたい人にとっても、パイプラインは知っておいて損はありません。
…と言うより、絶対に知っておいた方が良いです。
製薬会社の価値とは売上高や従業員数だけで測ることはできません。
働き先として製薬会社を考えるときは、是非パイプラインの存在を視野に入れてみてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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