説明会の30分前に弁当追加を依頼された話

MRと説明会

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

 

つい先日、説明会の開始30分前に弁当の追加依頼を受けるという事件(?)が発生しました。

 

結果的には、私がコンビニ弁当を1個だけ追加用意して、特にお咎めなく説明会を終えることが出来ました。

 

おいおい、MRが医者にコンビニ弁当なんて食わせるなよ!

 

…と、突っ込みたい気持ち、とてもよく分かります。

 

しかし、

 

コンビニ弁当を持ってこい!

 

と私に依頼してきたのは、他ならない医者自身だったのです。

 

ちなみに、たまたま居合わせた他社MRにこのことを話したら爆笑されました。

 

よって、これは中々ない事例かと思ったので記事にしてみました。

 

「MRやっていると、こんなこともあるんだな~」という思いです。

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説明会幹事の先生が参加人数について勘違いしていた


この日は、ある病院の外科系の診療科で、17:00から説明会を開始する予定でした。

 

病院の規模は500床ほどで、ローカルエリアでは結構大きな部類の病院です。

 

この病院では、以前から自社品の採用を狙っており、

 

この説明会で一気に畳みかけるぞ!

 

…と、私はいつも以上に気合を入れていました。

 

なお、私はいつも時間に余裕を持って行動することを心掛けています。

 

この日も、16:30には病院の駐車場にて説明会で使う資料の荷下ろしをしていました。

 

そのとき、私の携帯が鳴り、世にも奇妙なやり取りが始まったのです。

 

なお、ここでは発端となった副院長 兼 部長の先生をY先生と書かせて頂きます。

(その診療科での説明会幹事はY先生がしており、日時・場所・弁当の個数についてもY先生が調整しています。)



Y先生「もしもし、ヒサシくん?」


ヒサシ「あっ、Y先生!お世話になっております。本日の説明会、宜しくお願いします!」


Y先生「ああ、それなんだけどさぁ…ヒサシくん、今どこにいる?」


ヒサシ「もう、病院さんの駐車場にいます。これから会議室に伺って準備を始めるところです!」


Y先生「そうかぁ~…そうだったかぁ~…弁当も持ってきた?」


ヒサシ「はい!Y先生から伺っていた通り、5名様分をご用意しております!」


Y先生「実はね、今日ほしい弁当は6人分だったんだよね…」


ヒサシ「え?そうだったんですか!?」

ヤバい、俺が先生の話を聞き違えていたのか!?)


Y先生「そうなんだよ~今日は別の病院から応援医師が来ることを忘れててさぁ~。俺がヒサシくんに伝えるのを忘れてたんだ。本当に申し訳ない!」


ヒサシ「そ、そうだったんですね…。」

(良かった…俺のミスじゃなかったんだ!)


Y先生「そこで、ヒサシくんに頼みがあってさ~。今から弁当を1個追加で用意してくれないかな?」


ヒサシ「えっ、今からですか?そ、それはちょっと難しいですね…。」

(いやいや、説明会の30分前にどうやって弁当用意すればいいんだよ…無理だよ!!)


Y先生「ああ、1個追加とは言ったけど、近所のコンビニで売ってる弁当で良いからさ~。それなら17:00までに間に合うでしょ?頼むよ~!」


ヒサシ「えっ、コンビニ弁当ですか?確かにそれでしたらご用意は出来ますが…本当に宜しいのですか?」


Y先生「うん、それでいいよ!俺の連絡ミスが原因だからね。下(部下)の先生たちには良い弁当を食べさせて、コンビニ弁当は俺(自分)が食べるからさ~。頼まれてくれるかな?」


ヒサシ「は、はあ…、承知しました。そういうことでしたら引き受けます…。」


Y先生「おお~!頼むよ、ありがとう!じゃあ、俺は今、病棟の仕事で忙しいから電話切るよ!17:00に会議室に行くから宜しくね~!」


ヒサシ「は、はい!宜しくお願い致します!」



いかがでしたでしょうか?

 

一字一句その通りではありませんが、大体このような会話をしました。

 

その後、私はコンビニで500円ほどの弁当を購入し、会議室に持参しました。

 

説明会の開始前、Y先生からは、

 

本当に申し訳ない!

そして、ありがとう!

 

…と、謝罪感謝の言葉を頂きました。

 

嘘のような本当の話です。

 

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そこまでしてコンビニ弁当を食べたい…のか?


色々と突っ込むべきポイントがありまよね。

 

Y先生も人間ですから、連絡ミスをしてしまったのは理解できます。

 

それでもなお、良くも悪くも、私が突っ込みたいのは以下の2点です。


・【図太さ】…説明会の30分前にコンビニ弁当を1個だけ追加依頼するところ

・【優しさ】…良い弁当は部下に譲り、自分はコンビニ弁当を食べる宣言するところ


この書き方だと、Y先生が理不尽なお願いをしている医師に見えるでしょうが、私が見たところ、Y先生はとても温厚で良い先生です。

(※少々、ノリが軽い先生でもありますが…)

 

そもそも、副院長クラスの先生はプライドが高いことが多く、素直にMRに謝罪することは自体、そんなに多くありません。

 

自分の過ちを認めてMRである私に謝罪し、良い弁当を部下に譲ろうとしているところも好感が持てます。

 

しかし、裏を返せば、

 

コンビニ弁当でも良いから、自分はMRが用意した晩飯を食べたい!

 

…と意思表示しているのと同じです。

 

病院の副院長ともあろう方が、

 

そこまでしてコンビニ弁当を食べたいのか?

 

…という点についてはマジで疑問です。

 

なお、今回の説明会では時間の都合上、先生方は説明会終了後に弁当を手に持って退室していきました。

 

多分、医局に戻った後で食べるつもりなのでしょうが、その中でもコンビニ弁当を持って退室していくY先生の姿は異彩を放っていました。

 

そりゃそうです。

 

部下の先生方が立派な弁当を持っているのに、Y先生だけ明らかにコンビニ弁当だとわかるモノを持っているのです。

 

部下(副部長や医長)の先生方も気を遣っているようでした。


副部長「えっ、Y先生だけその弁当(コンビニ弁当)なんですか?」

医長「私の弁当と交換しましょうか?」

Y先生「大丈夫!俺はこの弁当(コンビニ弁当)でいいよ!」

副部長&医長「そ、そうですか…」


何とも言えないシュールな構図というか、この先のMR人生の中で、このような光景を目にすることは中々ないでしょう。

説明会は成功だった!採用申請を出してもらえる!


弁当関係のイレギュラーはありましたが、説明会自体は成功でした。

 

しかも、Y先生直々に採用申請を出してもらえることになりました。

 

副院長 兼 部長の先生が採用申請を出せば、薬審で却下されることはまず無いでしょうから、説明会の目的は果たせたということです。

 

上手くいった要因として、説明会自体も頑張りましたが、それよりも、

 

私の弁当対応がY先生の心に響いたのかも?

 

…と、勝手に考えています。

 

このような珍事件でしたが、ある意味貴重な体験だったとも思います。

 

MRは医者の奴隷だとか、小間使いだとか、世間ではネガティブな言われ方をしています。

 

実際に、そのような横暴な振る舞いをしている医者がいるのも事実です。

 

しかし、今回のY先生のように悪気はないけどミスをしてしまい、困った末にMRを頼ってくる医者がいるのも事実です。

 

見る人によって私も医者の奴隷のように見えるかもしれませんが、私自身はY先生を助けになることが出来て良かったです。

 

終わり良ければ全て良し、というヤツです。

 

ここで気を抜かず、来週以降は説明会のフォロー活動をいていこうと思います!

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!


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