これが医薬品卸のスーパーMSなのか?大学病院の担当MSが優秀すぎる!

MRとMSの関係

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

私はこのブログ内で、MRとMSの関係性についての記事を書いてきました。

どちらかと言うと、MSのネガティブな側面に焦点を当てた記事の方が多いような気がします。(汗)

 

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元々はMSとして働いていたせいか、MSのネガティブな一面がどうしてに目についてしまうんですよね。

ですが、その一方で尊敬に値するMSもいます。

私は元MSだからこそ、優秀なMSのことは素直にリスペクトしています。

そこで、今日は私がお世話になっているMSについて記事にしてみました。

これ以降は、そのMSのことを“Yさん”と書かせていただきます。

Yさんはとても優秀なMSであり、私もYさんには何度も助けられました。

ヒサシ
ヒサシ

私にとって、まさに“恩人”とも呼ぶべきMSさんです!

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Yさんは営業所のエースMSである!

この記事を書いている時点では、私はMSを5年、MRを4年経験しています。

つまり、私の医薬品業界でのキャリアは9年ほどです。

このキャリアの中で私が知る限り、Yさん以上に優秀なMSはいません。

そこで簡単にですが、Yさんのスペックをまとめてみました。


・年齢:30代後半

・所属:大手医薬品卸の中堅MS

・担当:大学病院を含む地域の基幹病院を多数&開業医を少々

・性格:冷静かつ紳士的


ご覧のように、Yさんは大学病院を含む病院市場を主に担当しているMSです。

そして、まずお伝えしたいのは大学病院担当のMSは『出世頭』だということです。

医薬品卸において、大学病院担当のMSは営業所内のエースであることが殆どです。

付け加えると、その医薬品卸の社内では『次期管理職の候補』であることも多いです。

少しでの医薬品業界で働いたことがある人なら知っての通り、大学病院の数は限られています。

ですから当然、全国的に見ても大学病院担当のMSは少数です。

ちなみに、Yさんが所属している営業所の中では他に40代~50代のMSが複数います。

しかし、そんな先輩MSを押しのけてYさんが大学病院を担当しているのです。

ヒサシ
ヒサシ

実は、これはとても凄いことなんです!

医薬品卸は昔ながらの年功序列的な風土があります。

そのため、社歴や経験で劣るYさんが大学病院担当に抜擢されるのはレアケースです。

つまり、Yさんは営業所内の出世頭として大学病院を担当しているのです!

言い換えれば、それだけ会社がYさんに期待しているということですね。

私も大学病院を担当しているMRですので、弊社の医薬品を卸しているYさんとは関わることが多いです。

では、Yさんのどういった部分がMSとして優秀なのか?

ざっと挙げると、以下の4点です。

① 言葉遣いやビジネスマナーが完璧

② 大学病院の薬審や採用状況などに詳しい

③ 化学療法室の薬剤師から情報収集している

④ 医者向けの『良い店』を知っている

これら4点によって、私はYさんに幾度となく助けられました。

まさにMSにとっては強力なパートナーと呼ぶべき存在です。

では、上で挙げたポイントを1つ1つ詳しく見ていきましょう。

その1:言葉遣いやビジネスマナーが完璧

YさんはMSである以前に、社会人として基本的なことを徹底しています。

具体的には『言葉遣い』や『ビジネスマナー』です。

社外の人間への挨拶。

報告・連絡・相談といった、

いわゆる『ホウレンソウ』。

電話応対。

メールでの文面。

身だしなみ。

約束時間の遵守。

他にも社会人の基本マナーは色々ありますが、数えるとキリがないのでここで割愛します。

さて、これらの基本マナーについてですが、1つ1つは難しくありません。

しかし、全てを徹底できている社会人は意外と多くありません。

それどころか、MSの中には明らかに社会人としての礼儀を欠いているような人も散見されますからね。

 

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まあ、そんな一部の“悪い見本”はさて置き…

誰でも多かれ少なかれ、何かしらのマナー欠如はあるものです。

しかし、Yさんにはそのマナー欠如が見当たらないのです!

私自身も言葉遣いやマナーには気を付けていますが、正直なことを言うとYさんには適いません。

私のように年下かつ卸にほとんど来ないようなMRにも、親切丁寧に接してくれるのです。

もうね、本当に頭が下がるレベルなんですよ。

社会人としての基本を徹底しているだけで、こんなにも違うのかと思わされます。

ヒサシ
ヒサシ

まさに信頼感抜群のMSさんです!!

その2:大学病院の薬審や採用状況などに詳しい

大学病院に限った話ではありませんが、病院担当のMRなら必ず知っておくべきことがあります。

それは病院の薬審ルールです!!

自社の医薬品採用、他社の競合品採用の場面において、薬審ルールを知らないMRは論外です。

薬審のルール(決まり事)とは、具体的にこんな感じのものです。


・薬審月は何月か?

・薬審日は何週目の何曜日か?

・採用申請の〆切はいつなのか?

・採用申請を書く権限がある医者の役職は?

・薬審結果はいつ発表されるのか?

・採用薬が使用可能となる時期は?


これらの情報をMRは知っておく必要があります。

逆の見方をすれば、薬審ルールを知らないと病院でのMR活動が立ちゆきません。

…が、前任MRからの引継ぎが不十分だったりすると、後任MRはこういった薬審ルールを把握できずに苦労することがあります。

あるいは、会社として初めて訪問活動するような病院の場合だと、MRは薬審ルールについて情報収集するという行程を強いられます。

ヒサシ
ヒサシ

こういった“情報収集”の仕事について、病院への訪問規制がキツいと中々スムーズには進まなかったりします…

そんなとき、薬審ルールを熟知しているMSに情報共有してもらえると、MRにとっては大変ありがたいワケです。

この記事で取り上げているYさんに関して言うと、担当している大学病院を含め、近隣病院の薬審ルールについては全て知っています。

しかも、薬審の進捗状況を詳しくMRに教えてくれます。


○○科の△△先生から□□という薬の採用申請が出ましたよ!
次の薬審は○○月○○日ですよ!
薬審で□□という薬が採用決定したので、○○月○○日から使用可能になりますよ!

私はこれまで、こんなやり取りをYさんとは何度もしました。

私も薬審ルール自体は元々知っていましたが、薬審の進捗状況を逐一確認するには限界があります。

そこで、場合によってはYさんに頼んで薬審の進捗情報を教えてもらっています。

意外と思うかも知れませんが、薬審ルールについて余すことなく全てを把握しているようなMSは稀です!

加えて、薬審の進捗を知るためには、薬剤部のDI担当の薬剤師に面会する必要があります。

MSがDI担当に接触すること自体多くないのですが、Yさんは単に接触するだけでなく、情報収集までやっています。

(※ちなみに私はMS時代、病院のDI担当者と話したことはほとんどありません。恥ずかしい限りです…。)

Yさんのように院内での情報収集能力に長けているMSは、MRにとって有益な情報をくれる強力なパートナーなのです。

その3:化学療法室の薬剤師から情報収集している

MSとして化学療法室にまで訪問し、薬剤師と会話することで情報収集をやってのける。

しかも、そういった行為を常日頃から繰り返すときた。

おいおいマジかよ?

…と思うMRやMSの方も多いかもしれません。

マジなんです!!

Yさんは化学療法室の薬剤師に面会して情報収集し、その情報をMRにフィードバックしてくれます。

抗がん剤の使用状況・次回の使用予定日・投与中止になった症例など、Yさんは弊社の抗がん剤について院内での最新情報をフィードバックしてくれます。

薬剤部長やDI担当の薬剤師ならともかく、化学療法室の薬剤師ですよ?

しかも大学病院でここまで情報収集してくれるMSが全国で何人いるでしょうか?

化学療法室の薬剤師に面会すること自体、尻込みするMSは多いはずです。

しかし、Yさんはそれを当たり前のようにやっている。

ヒサシ
ヒサシ

これはとても凄いことです!まさにスーパーMSの面目躍如です!

少なくとも、私はMSだった頃に化学療法室へ行ったことがないです。

…と言うか、そもそも行こうという発想すらありませんでした。(汗)

では、なぜYさんはここまでするのか?

これは単にMRとの関係構築のためだけなく、MSとして院内の医薬品在庫の確認をするためでもあります!

もし抗がん剤が投与中止になれば、病院から医薬品卸への発注が途絶えます。

その状態が長期間続くと、医薬品卸は不動在庫を抱えることになります。

逆に、院内にて抗がん剤を使用量が急激にアップした場合はどうでしょうか?

医薬品業界が普段在庫している量では納品が間に合わず、欠品してしまう可能性があります。

特に弊社の抗がん剤はオーファンドラッグなので、患者の人数や状態によって使用量が大きく左右されます。

MS目線で考えると、医薬品の中でもオーファンドラッグは特に発注タイミングが読みにくく、ひいては卸内での在庫調整が難しいタイプの薬剤です。

だから、Yさんとしてもオーファンドラッグの抗がん剤については、院内での最新情報が欲しいのです。

つまり『不動在庫リスク』や『欠品リスク』をなるべく減らすためにYさんは大学病院の化学療法室に行き、抗がん剤の使用状況を調べているというワケです。

その過程で得た情報を、Yさんは惜しみなくMRに教えてくれます。

ここまでやっている人間なら、堂々とMS(Marketing Specialist)を名乗れるでしょう。

いやはや、脱帽です。

その4:医者向けの『良い店』を知っている

実は下の記事に書いた講演会にて、Yさんに助けられたエピソードがあります。

 

MRとして初めて企画した講演会の結果を報告します!

 

演者の慰労会について失礼のない店を探していた時、Yさんから店の候補を複数教えてもらったのです。

読者さん
読者さん

MRなら慰労会で使えるような『良い店』くらい知っておけよ!

…と思う方もいるでしょう。

すいません、こればかりは弁解の余地がありません。(汗)

私の力不足もあり、講演会に会場付近にて、医者が満足するような良い店がどうしても見付からなかったのです。

しかも、慰労会は22:00頃からの予定でした。

つまり、22:00~24:00くらいの時間帯で演者をもてなす必要があったのです。

しかし、格式ある店ほど、なぜか22:00前後に閉店してしまう先ばかりでした。

(※田舎の閉店時間は早いんです…。)

困り果てた私は、恥を忍んでYさんに相談しました。

その地域で長年働いているYさんなら、医者向けの良い店を知っているのでは?と思ったのです。

案の定、Yさんは笑顔で応えてくれました。


『医者向けの店なら、○○亭や△△屋がお勧めですよ!』
『他のメーカーのMRさんも使っている店です!』
『確か、24:00くらいまで営業していたと思いますよ!』

私はYさんから教えてもらった店に速攻で電話し、トントン拍子で慰労会の店が決まりました。

慰労会当日も演者の先生から『良い店だね!』と誉めてもらったので、やはりYさんに相談して正解でした。

この一件で、仕事ができるMSは、こういった『良い店』にも詳しいことがよく分かりかした。

むしろ、様々なMRとコミュニケーションできているからこそ、こういった店を知っていたのかも知れません。

(※Yさん自身は慰労会の店に行ったことがないそうです。値段が高くて行く気にならないとのこと。)

どこまでも物知りで、それでいて紳士的なMSさんです。

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まとめ:スーパーMSとこそ、MRは一緒に仕事をするべきである!

YさんのようなMSは全国でも少数派でしょう。

少なくとも、私がMSだった頃は身近にYさんレベルのMSはいませんでした。

横柄で偏屈なMSがいる反面、YさんのようなスーパーMSも存在します。

スーパーMSとは私が勝手にそう呼んでいるだけですが、具体的には『人格・能力ともに優れているMS』のことです。

そんなスーパーMSとは良い関係を構築しましょう。

MRにとって、色々な意味でプラスになります。

ヒサシ
ヒサシ

MRとして、付き合うMSを選ぶのは決して悪いことではありません!

変なMSとは距離を置き、優秀なMSとは手を組んで仕事をしていきましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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