こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
いよいよGW連休に突入しましたね。
平成が終わり、令和が始まるまであと数日です。
MRの人は4月27日~5月6日まで10連休の人も多いのではないでしょうか?
私自身も今年のGWは10連休です。
その傍ら、少し前にMS時代の先輩と話す機会がありました。
その先輩曰く、休日当番のためGWの前半部分は出勤しなければならないと嘆いていました。
当然、そんな風に嘆いている先輩相手に、
『こちらは10連休ですよ!』
などと口が裂けても言えるはずがなく、私はただ相槌を打つだけでした。
私も元MSなのでよく分かるのですが、MSが10連休を満喫するのはまず不可能です。
そこで本日はMRとMSにおけるGW事情について書いていこうと思います。
まずは私がMSだった頃の連休エピソードから紹介します!
このブログでは私の本音を書くことをテーマとしていますので、当時の気持ちを正直に書きます。
私はGWなどの連休が大嫌いでした。
なぜなら、医薬品卸のMSは休日当番として駆り出されるからです。
医薬品卸は休日だろうと医療機関(病院や薬局)から薬の注文を受けたら、薬を届ける義務があります。
この配達要素の有無が、MRとMSにおける違いの1つです。
つまり、医薬品卸(MS)は連休中だろうと必ず誰かが出勤しないといけないというワケです。
この『当番制』というのが厄介でして、先輩MSほど優先して休むことができます。
逆に、後輩MSほど休日当番に当てがわれることが多いです。
(※たまたま、私がいた営業所がそうだっただけかも知れませんが…。)
これはなぜなのか?
答えは簡単です。
縦社会だからです。
先輩MSとしては、
『若手の人間が率先して休日当番をやるものだろう?』
と考えているのです。
そして、後輩MSとしては立場が弱いものだから、
『休日当番をやりたくないです!』
とは反論しにくい。
誰かが嫌でも出勤しなければならないのだから、後輩MSにとっては損な役回りが多くなるということです。
例えば、営業所に5人のMS(A、B、C、D、E)がいたとします。
なお、年齢や社歴はA>B>C>D>Eと考えてください。
仮に5連休の場合だと、Aは当番なし、Bも当番なし、Cは1日だけ、DとEは2日間ずつ休日当番係として働きます。
あくまで一例ですが、私が所属していた営業所はこんな感じでした。
そして、この例え話の中でDやEの役回りだったのが私です。
私も体育会系出身なので縦社会ルールについては分からなくはないです。
しかし、毎年のようにGW・お盆・年末年始に休日当番が回ってくるので、MSとして3年目頃になると流石に辟易するようになっていました。
『あーあ、今年もどうせ休日当番だから遠出できないなぁ…。』
『連休とか憂鬱なだけだなぁ…。』
『あー、休みてぇ…。』
私は連休の度にこんなことばかり考えていました。
さらに厄介なのが帰宅後の呼び出し
私がいた営業所では自宅待機用の携帯電話というものがありました。
これは何かというと、医療機関が深夜などにどうしても薬がほしいときに連絡してもらうための緊急用電話です。
休日当番の一番厄介なところは、この自宅待機用電話を常に持ち歩かなければならないという点です。
自宅だろうが出先だろうが、肌身離さず持って歩かないといけないのです。
当たり前の話ですが、緊急の用件を承るための携帯電話ですから、電話が鳴ったらすぐに出なければならないのです。
連休中、日中の配達業務が終わって帰宅した後も、いつ鳴るかもわからない自宅待機用電話が傍にあるので油断できません。
私は大晦日の夕方6時にこの電話が鳴って対応に追われたことがあります。
早朝だろうと深夜だろうと、鳴るときはマジで鳴ります。
医療機関、特に病院の性質を考えれば当然のことですが、患者の容体が急変することなど珍しくありません。
その度に医療機関側は卸に対して、急遽必要になった薬を注文し、そして納品することを求めてきます。
この自宅待機用電話が鳴った場合、以下の流れが確定します。
①:注文をメモする
②:在庫状況を確認する
③:休日当番者が直接営業所に行き、薬を車に積む
④:注文された薬を医療機関に届ける
⑤:帰宅する
これら①~⑤を行うと大体1時間から2時間ほどかかります。
平日ならともかく、休日に、しかも連休中にこのような業務を繰り返すのは本当に嫌でした。
社会的に意義がある仕事であることは間違いないのですが、それでも私にとっては嫌でした。
そして、こういった業務を平然と押し付けてくる先輩MSに対しても釈然としない感情が生まれ始めました。
この休日当番の存在が、医薬品卸のMSはキツい・辛い・激務などと言われる理由の1つでもあります。
当時の上司に、こういった休日当番の体制をどうにかできないかと思い、代案について相談したこともありましたが、状況は変わりませんでした。
『これは医薬品卸の宿命だ。』
『休日当番がいなかったら、ウチの取先先はどうすればいいんだ?』
『おまえもMSなら医薬品卸の義務を果たせ。』
こんな具合に、上司からは一蹴されたのです。
上司が間違ったことを言っているとは思いませんでしたが、義務はともかく、宿命って何だよ?って感じでした。
理屈はともかく、感情面では納得できなかったことをよく覚えています。
MRの人たちが凄く羨ましかった
自分が休日当番で苦しんでいる傍ら、MRの人たちは連休を満喫しているのを目の当たりにしました。
例えば、連休の合間の平日などにMRに電話をしても全然つながりません。
彼らは休んでいるのですから、まあ当然です。
その度に、MRの人たちに対して嫉妬しました。
MSとして1~2年目の頃は『MRに嫉妬している』という自覚すらありませんでしたが、今思い返してみると間違いなくただの嫉妬でした。
MRの人たちが羨ましい。
MRのように長い休みを取って、休日を満喫したい。
こんなことを何度も考えました。
先輩MSもMRの前では言いませんでしたが、内輪だけの話になるとMRの長期休暇について難癖を付けていました。
『MRは連休を満喫できて良いよなー。』
『MRってずるいよなー。』
『MSは連休中も働いているのに、MRは良い身分だよなー。』
こんな具合に嫉妬丸出し発言のオンパレードでした。
特に、MSとしてのキャリアが長い人、要はオジサンMSほど嫉妬の感情が強い傾向がありました。
MSとして辛酸を舐めてきたきた人ほど、MRに嫉妬してしまうのかも知れません。
恥ずかしい話ですが、私自身も嫉妬は格好悪いと思いつつ、先輩MSの嫉妬発言に同調していました。
でも、MS4年目~5年目の頃から、私の中で別の気持ちが芽生えてきました。
『俺も何十年かしたら、先輩MSのようにMRに嫉妬するだけの人間になってしまうのか?』
『嫉妬丸出しの人生で良いのだろうか?』
『俺もMRになれば、休日を満喫できるのではないか?』
つまり、MRに嫉妬すること自体に疑問を抱くようになったということです。
もっと早く気付けよ!って感じですけどね…。
MSを辞めた理由は1つではありませんが、休日当番で苦しんだことがMSを辞めることに繋がったのは間違いないです。
結論:自分はMRになって良かったと思っています!
MSを辞め、MRとして働くということは自分にとって大きな決断でした。
でも、MRになればMSにはないメリットを得ることができる。
連休を満喫することだってできる。
そう思っての決断でした。
自分がMRとして通用するかどうかは完全な博打でしたが、今のところ、この博打は上手くいっているようです。
この記事の冒頭で書いた通り、今年のGWは10連休です。
過去の自分が欲しかった『連休を満喫する環境』の中で、ブログを更新するという新しい趣味を楽しんでいます。
そして、MRという立場でMSの人たちと会話すると、
『このMSはMRに嫉妬しているんだな…。』
と肌で感じる場面があります。
特に、MRにとって連休の前後はMSからの嫉妬を感じやすい時期です。
もちろん、MSとして誇りを持って連休中も頑張っている人たちは大勢います。
しかし、昔の私がそうであったように、一定数のMSは休日当番に辟易しています。
そして、タチの悪いMSは不満の感情を嫉妬という形でMRに向けてきます。
こんな具合に、同じ営業でも製薬会社(MR)と医薬品卸(MS)とではGWの過ごし方が全く違います。
以上、MRとMSとの違いの1つとして参考にしてもらえれば幸いです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
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