こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
製薬会社にて常日頃から飛び交っているカタカナ言葉。
そんなカタカナ言葉について、以前こんな記事を書いてみました。
製薬会社にて飛び交っている奇妙なカタカナ言葉について思うこと①
実はこのブログ内で、なぜかこの記事が頻繁に読まれているんですよね。
私と同じく“横文字アレルギー”なMRが読んでくれているのか。
それともカタカナ言葉を頻用する当事者が読んでくれているのか。
それは定かではないですが、地味ながら人気記事であることは間違いありません。
…ということで、今回はカタカナ言葉に関する第二弾の記事を書いてみました。
この記事では、私が2021年~2022年にかけて手帳に書き溜めた“奇妙なカタカナ言葉”の中から、特に意味不明な言葉を5つまで絞ってみました。
ぶっちゃけ大した内容ではありませんが、暇潰しにでも読んでやってください!
理解に苦しむカタカナ言葉たち
一言でカタカナ言葉といっても、その難解度は様々です。
何となく理解できる言葉もあれば、サッパリ意味がわからない言葉もあります。
これは直接の会話のみならず、メールや会議資料などに関しても同様です。
…みたいなメールの文章について、私はMRに転職してから何度も目にしてきました。
ですが、まだこのくらいの内容なら何とか理解できます。
“理解”はできても“違和感”があることに違いはないけどな!
その一方で、こんなメール文などとは比較にならないレベルで意味不明な言い回しも存在します。
そんな一例について、今から紹介していこうと思います。
① ノイズアップ
これは本社の人たちが好んで(?)使う言葉です。
…ということで、まず初めに言わせてくれ。
“雑音”を“向上”させてどーすんですか!?(汗)
いやいや、何となく言わんとすることは理解できますよ?
MRとして活動する過程で、医療従事者への情報を届ける頻度をアップさせてほしい。
それは即ち、本社サイドとしては『MRとしてだらしねーぞ!もっと気合を入れろや!』という趣旨のことを言いたかったのだと思います。
あくまで勝手な解釈だけど、たぶん大ハズレではない…と思いたい!
それ自体は別に良いのです。
本社が現場に発破をかけるのは、製薬会社に限らず当たり前のことですからね。
ここで私が疑問なのは、なぜ『ノイズ』という言葉を使ったのか?
…という点です。
大体にして、『noise』とは『雑音・騒音・電波障害』といった“不快な音”という意味を持っている言葉です。
つまり、この場面で『ノイズアップ』という言葉をそのまま訳すと『医療従事者に対して不快な情報提供の頻度を上げろ』という意味合いになります。
これってどう考えても変ですよね。
もしかしたら、医療従事者から不興を買ってでも、会社が発しているメッセージを届けろと言いたかったのだろうか。
あるいは、医療従事者への迷惑を顧みることなく、ひたすら講演会の案内をしまくれと言いたかったのだろうか。
【医者の苦言】製薬会社によるコロナ禍でのWEB講演会について本音を教えてもらった話
実は私が知らないだけで、海外などでは前向きな意味で『ノイズアップ』という表現がされているのかもしれません。
…が、日本国内に住んでいる日本人にとって、そんなことは知る由もありません。
どちらにせよ、本社所属の人が自ら『ノイズアップ』という言葉を用いたのは悪手としか思えない。
そんな横文字なんか使うことなく『MRとして情報提供する頻度を上げられるように努めてください』とでも言えば良いではないか。
全く、理解に苦しみます。
② インサイト
この『インサイト』とは、気難しい医師を攻略するときにどうするか云々について、社内にて話し合う場面などで登場する言葉です。
医師が自社医薬品を使わないのはなぜか?
医師が他社医薬品を使うのはなぜか?
医師の考え方について、もっと深く知る必要がある。
…みたいなことを話し合っていると、なぜか『インサイト』という言葉を使う人が出ています。
(※本社スタッフだけでなく、同僚のMRも使うことがある。)
…というワケで、際だからハッキリ言います。
これもかなり意味不明です。(汗)
『insight』とは『洞察力・見識・本質を見抜く力』といった意味合いを持つ言葉です。
付け加えると、マーケティング用語としては『動機』や『本音』といった意味もあるみたいです。
…が、そんなことは一介のMRにとっては知る由もありません。
何となく言わんとすることは分かるけど、やっぱり分かりにくい。
それ以外に言い様がありません。
つまり、先ほどの“ノイズアップ”と大して変わりません!(汗)
この場合だったら、『医師のインサイトを探る』ではなく『医師の考え方を探る』とでも言えば良いじゃないか。
要するにMRとして知りたいのは『医師が医薬品を処方するときの本音』なワケですからね。
だったら、無理に『インサイト』という言葉で言い換えなくても良いだろうに。
こんな風に思ってしまうのは私だけでしょうか?
③ バイウィークリー
医師との面談は最低でもバイウィークリーで行っていこう。
社内での会議はバイウィークリーで予定しています。
取りあえず、この業務についてはバイウィークリーでやっていこう。
ウチの社内では、このような言い回しを聞くことがあります。
ハッキリ言って、これも『敢えて横文字にする意味はないカタカナ言葉』の典型例だと思っています。
そもそも『biweekly』とは『隔週(2週間に一度)』という意味です。
だったらさ、フツーに“隔週”と言えば良いじゃないか!
そう思ってしまう私は変なのでしょうか?
『隔週』なら2文字ですけど、片や『バイウィークリー』だと8文字です。
文字数だけを見れば4倍です。
敢えて文字数が多いカタカナ言葉を用いる意味とは??
ただ、先ほどのノイズアップやインサイトとは異なり、このバイウィークリーという言葉にはまだ救いあります。
なぜかと言うと、バイウィークリーという言葉自体は、医療従事者もまぁまぁ頻繁に使っているからです。
例えばですが、患者の来院頻度だとか。
その他には、投薬の頻度だとか。
医師・薬剤師・看護師を問わず、場合によってはバイウィークリーという言葉を使ったりもします。
そのせいか、私の中ではまだ抵抗が少ないカタカナ言葉です。
…とはいえ、社内では『バイウィークリー』ではなく『隔週』という言葉を使えば、それで十分ではないかと思いますけど。(汗)
④ アセスメント
MRの評価について話す際、なぜか歴代の上司たちがこの言葉を使っていました。
(※もちろん『アセスメント』という言葉を使う頻度についてはバラバラですが。)
偶然かどうかはともかく、この業界では管理職になると『アセスメント』という言葉について指導でもされるのでしょうか?
…なんて言い回しを、今まで何度聞いたことでしょうか。
『assessment』とは『人や物事などについて客観的に評価・分析すること』という意味です。
上司がMRに対して言う場合、要するに査定の話をしたいということですね。
でもね…
わざわざ『アセスメント』という言葉を使う意味ってあるんですかね?
…とでも言えば良いんじゃないですかね。
なぜ敢えて小難しいカタカナ言葉を使うのでしょうか?
一応、アセスメントという言葉自体は臨床試験の文献などにもよく出てくる言葉でもあります。
よって、MRとしては多かれ少なかれ、それなりに目にするであろう英単語だと言えなくもない。
しかし、文献内での記述と、日常会話とでは全くの別物です。
ハッキリ言って、普段の会話でアセスメントという言葉を使われても分かりにくいですし、MRのことを混乱させるだけだと思います。
色々な意味で意味不明すぎます。(汗)
⑤ カリブレーション
単刀直入に言うと、『calibration』という言葉には『校正』『訂正』『調整』といった意味があります。
講演会の招聘状。
期末にやるような評価シート。
その他諸々の提出物。
これらの記入に関する場面などで『カリブレーション』という言葉を何度か耳にしたことがあります。
この言葉もMRというよりは、どちらかと言うと上司(管理職)が頻繁に使っている気がする!
この招聘状には不具合あるので“カリブレーション”してください。
あなたの評価シートに記入漏れがあったので“カリブレーション”してください。
言い回しとしては、大体こんな感じですね。
…ということで、ここでも色々と言わせてくれ。
わざわざ横文字で言う意味なくね??
もし招聘状にミスがあったのなら『○○の部分を修正してくれ』とでも言えば良いじゃないか。
もし評価シートに漏れがあったのなら『○○の箇所に追記してくれ』とでも言えば良いじゃないか。
なぜ敢えて難解な言葉を使おうとするのかが理解できない。
私のみならず、同僚のMRたちもかなり混乱気味だったように思います。(汗)
最後に:皆さん、頼むから日本語で喋ってほしい!!
自分でこの記事を書いていて思ったのですが、言葉による意思疎通って本当に難しいですね。(汗)
多分ですけど、カタカナ言葉(…と言うか横文字)を多用する人たちだって、決して“悪意”があるワケではないと思うんですよ。
ただし、彼らはカタカナ言葉を使うことに関して『自分が喋った言葉は相手にとって理解しやすいかどうか』という点について想像が及んでいない。
残念ながら、これは紛れもない事実なのかなと。
普段からカタカナ言葉に造詣が深い者同士なら、何の問題もなく会話が成立するのでしょう。
しかしながら、製薬会社で働いている全ての人間がカタカナ言葉を万遍なく理解できるかと言えば、決してそんなことはない。
もしかしたら、カタカナ言葉を使うことで相手を混乱させたりしないだろうか?
もしかしたら、横文字を連発することで会話の流れが妨げられたりしないだろうか?
製薬会社にてカタカナ言葉を好んで使う人たちは、このような視点が欠けているのかなぁと思うことが多々あります。
私自身が“横文字アレルギー”だから、余計にそう思うのかもしれませんけど…
例えばですが、この記事で取り上げたアセスメントやカリブレーションといった言葉。
これらについて、その場ですぐに意味を理解できる人がどれだけいるでしょうか?
少なくとも、私はこれらの言葉を聞いたとき、すぐに理解することは出来ませんでした。
そして私と同じく、私の同僚MRたちも同じような感想を漏らしていました。
まあ、今ではそれなりに耳が慣れてきましたけど…
人間同士の意思疎通において『伝える』と『伝わる』は別物です。
そういった意味では、カタカナ言葉がまさに該当するのはないでしょうか?
言葉を発した側は『伝えた』つもりでも、受け手の側には『伝わっていない』。
つまり、会話の中で意思疎通が成立していない。
そんな現象が製薬会社の内部では度々起きているのかなぁと思う今日この頃です。
つまり、私が言いたいのはですね…
皆さん、変な誤解を生まないように日本語で喋りましょうよ!
…ということです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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