大学病院の教授が医学生対象のオンライン授業に苦慮している話

MRの日常

こんにちは、アラサーMRのヒサシです。

2021年の4月現在、コロナ禍が始まってから1年以上が経ちました。

社会人のみならず、学生にとっても現在進行形で大きな影響を与え続けている新型コロナウイルス。

新年度になったものの、コロナの猛威はまだまだ続いています。

その余波によって、大学病院の先生方も学生との接し方に苦慮しているみたいです。

実は少し前に、担当先の大学病院教授から医学生対象のオンライン授業について色々と話を伺う機会がありました。

オンライン授業の難しさだとか。

新入生にはオンライン授業のためにPC購入を勧めたりだとか。

教授(…と言うより指導者)としての苦労は絶えないみたいです。

そこで、本日は大学病院の教授から聞いた生の話について記事を書いてみました。

(※これ以降、担当先の教授のことをN先生と書かせていただきます。)

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授業とは対面で行ってナンボか!?

N先生としては、オンライン授業には未だに慣れないそうです。

N先生としては、授業におけるオンラインの利点は認めているとのこと。

ですが、決して便利な面ばかりではないとも考えている節があります。

そんなN先生の発言がこちらです。


PC越しに学生に語りかけるにしても、学生たちの反応がイマイチ掴めない。
居眠り防止のために、常にカメラをONの状態にさせているが、それでも居眠りする学生がいる。
学生に発言を求めても、すぐに返事が返ってこなかったりする。
返事が来ない理由は、単に学生が話を聞いていなかっただけなのか、それとも学生側の電波状況が悪いからなのか、それさえも分からないことがある。
学生の習熟度などを考えると、やはりオンライン授業には限界がある。

うーん…

居眠りの件については、製薬会社のオンライン会議にも通じる匂いを感じますね。

 

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こんな記事を書いている私自身、社内の退屈な会議・研修などでは居眠りしているときもありますからね。(汗)

さて、少し話が逸れましたが…

N先生としては、やはり対面で授業してナンボだと考えているみたいです。

なおかつ、学生同士のディスカッションも積極的に行ってほしいようですね。

そして何より、学生同士の横の繋がりも大切にして欲しいとのこと。

しかし、オンラインだと色々な場面で制約がある。

そのことがN先生にとっては不満みたいですね。

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新入生にPC購入を勧めることについての葛藤

先ほどのオンライン授業そのものだけでなく、オンライン授業を可能にする環境づくりもN先生にとっては悩みのタネだそうです。

N先生曰く『医学生にはオンライン授業のできるようにPCの購入を勧めた』とのことです。

さらに2021年4月時点においては、新入生向けの入学のしおりに『このくらいのスペックのPCを買ってください』みたいなことを書いているらしい。

やはり、オンライン授業はPCでなければ厳しいですからね。

ヒサシ
ヒサシ

スマホだと、画面が小さいせいでパワーポイントの小さい字を読みにくいからなぁ…

スマホやタブレットが普及しているせいか、意外と自分専用のPCを持っていない学生たちが多いようなんですよね。

従いまして、N先生を含む教授陣はこういった措置を取っているとのことですが…

この一連のPC購入勧奨について、N先生としては葛藤があるそうです。

そんなN先生の発言はこちらです。


少なからず、経済的に余裕のない学生もいるんだよね。
学生の中には、奨学金を借りて生活のやりくりをしている子もいる。
学生ごとに家庭の事情が異なるから、こちらとしてはPCの購入を無理に強いることもできない。
PCは決して安いモノではないし、学生なら誰でも持っているような代物じゃない。
実際、新入生に○○くらいのスペックのPCを買えと言っても、すぐにはPCを買い揃えられない学生もいる。
電波の通信環境についても、自宅で常にオンライン授業可能な学生ばかりじゃない。
だから、全ての学生が万全の状態でオンライン授業に参加できているワケではないんだ。

N先生からこういった話を聞いて、個人的にはすごく居たたまれない気持ちになったんですよね。

何を隠そう、私自身も学生時代は奨学金を借りて苦学したので。(汗)

 

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PCの購入、オンライン授業可能なネット環境、その他諸々。

私は医学部に入れるような頭脳なんて持ち合わせていませんが…

もし学生時代の私がコロナ禍でオンライン授業を強いられていたとしたら、経済的な理由でPCやネット環境を準備できず、授業を受けられない(=単位を落とす)という事態になっていたでしょう。

何だかんだ言って、オンライン授業のためにカネがかかるのは明白です。

そんな事情によって学生が苦しむことについて、N先生は心を痛めているようでした。

入局説明会もオンラインにせざるを得ない

N先生は教授という立場上、自分の医局に多くの学生を入局させたいと思っているんですよね。

自分自身の言葉で、自分の医局の魅力を伝え、前途有望な学生を勧誘したい。

教授としては至極真っ当な考え方です。

しかし!!!

このコロナ禍のご時世では、院内の会議室などに学生を集めて入局説明会を行うこともままならない。

多数の学生を一ヵ所に集めた結果、クラスター発生なんてことになったら目も当てられませんからね。

N先生としても、そういった感染リスクの最小化には常に考慮しているそうです。

…というワケで、必然的に入局説明会もオンラインで行うしかないとのこと。

2020年、私は担当先の大学病院を直接訪問可能だったときに、廊下やエレベーターで○○医局の入局説明会はオンラインで開催しますみたいな貼り紙を幾度となく見かけましたが…

2021年もコロナ禍が終息する気配はないことから、入局説明会はオンラインで行う予定だそうです。

N先生としては仕方がないと割り切っているようでしたが、一方でオンラインでは物足りないと思っている節も見受けられました。

N先生は勿論のこと、私自身もオンラインでのコミュニケーションだと、正直言って味気ないと感じることも多いです。

大事な話であればあるほど、対面でのコミュニケーションの方が良いに決まってますからね…。

まとめ:教授ならではの苦悩は深い

今回N先生の話を聞いてみて、何と言うか、教授ならではの悩みは深いと感じました。

特に、オンライン授業に伴う学生側の経済的負担については、N先生の努力だけでは解決しない問題ですし。

ヒサシ
ヒサシ

きっと、N先生(教授)だけでなく、准教授や講師の先生方も同様の悩みを抱えているのかなぁ…

…なんて思ったりもしました。

N先生が教鞭を執っている地域では、それほどコロナが流行っているワケではないのですが…

やっぱり、全国各地の大学病院でこんな事態になっているんですかね。

オンライン授業への対応や準備、そして学生へのケア。

一介のMRである私が、N先生や准教授、講師の先生方に対して何かできるわけでもありませんが…

このコロナ禍で、先生方も悩んでいることに配慮しながら、MRとして接していく必要があるのかなぁと思う、今日この頃です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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