こんにちは、現役MRかつ元MSのヒサシです。
突然ですが、MRの皆さん!
説明会などの場面でMSに弁当を用意していますか?
もし用意してあげているとしたら、MSからの反応はどうですか?
きちんと感謝の言葉を頂戴していますか?
それとも、さも当たり前かのように弁当を受け取るだけですか?
仕事とはいえ、もしそんなMSと付き合わないといけないとしたら、MRとしては気苦労が絶えないことでしょう。
その気持ち、私にはよく理解できます。
ちなみにですが、私は『MSの弁当は用意しない派』です。
(※その理由は後述します)
そんな私の周囲にも、説明会のときに弁当を要求してくるMSが一定数います。
とはいえ、私は病院メインで活動しているMRなので、MS同席の説明会を行うことは少ないのですが…
私にとって数少ないMS同席の説明会にて、MSから弁当要求されると凄く不快な気持ちになります。
それはもう『説明会のときにMSにも弁当を用意するのはMRとして当然だよね?』などと言わんばかりの輩がいるのです。
ちなみに、こういったMRに弁当をねだる人間の傾向としては、圧倒的にオッサンMSに多い。
やれやれ、こいつぁ身勝手なMSだぜ…!!
…などという言葉を飲み込みつつ、表面上は上手くオッサンMSたちと付き合うことを心掛けています。
しかし、その一方で彼らに対する不満の感情があるのも事実です。
身勝手で、傲慢で、食い意地が張っているオッサン世代のMSたち。
MRにとっては不愉快極まりない連中です。
では、一体なぜこんなオッサンMSが業界内に存在しているのか?
私自身のMS時代の経験をもとに、その辺りの事情について語っていこうと思います。
MRがMSを甘やかしてきた(?)という歴史について
説明会の弁当について触れる前に、少しばかり昔話をします。
プライマリー医薬品の全盛期と呼ばれていた頃、MRはMSに対しても接待している時代がありました。
いや、『接待』というよりも『決起会』と呼んだ方が良いでしょうか。
新薬の発売時。
後発品の薬価収載時。
こういったとき、MR(製薬会社)は何かにつけてMS(医薬品卸)のために酒の席を用意し、飲み食いをさせていました。
新製品をガンガン売っていくために、MRとMSが一緒に“決起”するための席。
そんな接待的な会合が頻繁に開かれていたのです。
令和の時代となり、なおかつコロナ禍となった今の医薬品業界では考えられないことですが、確かにこういった時期は存在していたのです。
こんな記事を書いている私自身も、MS時代に決起会(接待)へと参加した経験があります。
今でもよく覚えているのですが、私が初めて参加した決起会は田辺三菱製薬が主催でした。
新人MSとして担当先を持って間もない頃、上司・先輩と共に格式高そうな店に招かれて、寿司を食べさせてもらったのですが、これがメチャクチャ美味かったんですよね。
中トロや大トロなど、学生時代には食べたことが無いようなご馳走ばかりで、マジで驚いたことよく覚えています。
典型的な苦学生だった私にとって、目の前に並ぶ寿司のインパクトは絶大でした!
そんなご馳走を前にして戸惑う私とは裏腹に、上司・先輩はMRから酒を注がれてどんちゃん騒ぎをしているじゃないか。
田辺三菱MRも、上司・先輩のことを持ち上げに持ち上げるときた。
しかも、メーカー主催の決起会(接待)であることからMSの支払い金額は0円です!!
とにかく、MSにとっては至れり尽くせりの場なんですよね。
まあ、この田辺三菱製薬による決起会のことはさて置き…
上司も、先輩も、こういった形での接待を幾度となくMR(製薬会社)から受けてきたことでしょう。
こういった経験が、上司・先輩の中にある『MRが自分たち(卸)を優遇するのは当たり前である』という価値観の源泉となってしまったのではないか?
そして、そんな奇妙な価値観が長い時間を経て、より一層、凝り固まってしまった。
MS時代を振り返ってみて、私はそのように感じています。
悪い言い方をするなら、これはMRがMSを甘やかしてきたことによる結果なのかも知れません。
MRに弁当を要求するMSの言い分
さて、いよいよ本題の弁当について触れていきます。
先ほど書いた通り、MRに甘やかされて歳を重ねてきた世代が現在のオッサンMSたちです。
(※ここでのオッサンMSとは、具体的には40代~50代くらいのベテランMSをイメージしていただければと思います)
そして、残念なことに私が新人MSとして配属された営業所には、そんなオッサンMSたちが大勢いました。
そのことに伴い、私にとっては先輩であるオッサンMS軍団から、かつてこのような指導(?)を受けたことがあります。
これは誇張でも何でもなく、全て実話です。
いかがでしょうか?
現役MRの人にとっては、不愉快極まりない内容ではないでしょうか?
かく言う私自身も、新人MS時代にこのような指導を受けて、凄くイヤな気分になりました。
何と言うか、こんな持論を展開するオッサンMSたちからは『MRを下に見ている雰囲気』みたいなものが強烈に感じ取れたんですよね。
新入社員研修にて、MSとMRはビジネスパートナーであると教わった私にとって、オッサンMS軍団の言い分にはメチャクチャ違和感がありました。
第一、こんな風にして平然と弁当を要求することについて、当のオッサンMSたちは何とも思わないのだろうか?
MRに対して申し訳ないとか、心苦しいとか、そんな風に思ったりしないのだろうか?
他人にメシをたかる行為について、恥ずかしいとは思わないのだろうか?
良心の呵責を感じないのだろうか?
面の皮が厚いというか、図々しいというか、普通の神経ではないというか。
新人MSながら、当時の私はこんな風に思ったりしたものです。(汗)
そして、こうも思いました。
自分はこんなオッサンMSのようにはなりたくない!!
先輩の指導だからとか、業界の常識だからとか、そんな事情なんて自分には関係ない。
若かりし頃、私はオッサンMSたちの真似をするべきではないと強く思いました。
MS時代の筆者はMRに弁当を要求したことは一切ない!
このブログの読者さんはご存知の通り、私は元MSです。
ちなみに、MSとして働いた期間は5年ほどです。
その5年間の中で、私は自分からMRに弁当を要求したことは一切ありません!
これはMSによって考え方が異なるところではありますが…
今まで述べてきた通り、個人的にはMRがMSの分まで弁当を用意するのって変だと思うんですよね。
MRが用意する弁当とは、あくまで医療従事者に対して用意するべきものです。
そして、MSとは医療従事者ではなく、ただの医薬品卸の営業マンです。
…という前提のもとで考えてみると、MRにとってはMSの分まで弁当を用意する義務は無いんですよね。
私はMSだった頃、MRが行う説明会には幾度となく同席させてもらいました。
MRが少しでも説明会をやりやすくなるように、大なり小なり手伝いをする場面もありました。
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だからといって、MRに弁当をねだるなんてことはしませんでした。
むしろ、MRにとってはMSの弁当なんて用意しないのが普通のことだと思っていましたからね。
(※もし弁当が余った場合、MRからの厚意で頂戴することはありましたけど…)
もうこの際だからハッキリ言いましょう。
MSがMRに弁当をねだるという行為自体、乞食みたいなもんじゃないですか?
確かに、説明会の後で余った弁当をMRからもらったときは素直に嬉しかったです。
メシ代が浮いてラッキーだとか、思わぬ収穫だとか、そんな風に思ったことは私も何度か経験があります。
しかし、MSの側から積極的に『俺の分の弁当も用意してくれ!』などと言うのは、やっぱり変なことだと私は思います。
何はともあれ、世間一般の常識からはかけ離れている気がしてならない。
そもそも、他人の財布をアテにしてメシを食べるとか、社会人として恥ずかしですよ。
これこそまさに、乞食根性を丸出しにしているって感じです。
これが仲の良い上司・先輩が相手だとしたら、弁当(メシ)を要求するのもアリかも知れませんが…
MRに対して平然と弁当を要求するようなMSについては、やはり違和感を禁じ得ないです。
まあ今にして思えば、先述した先輩たるオッサンMSへの反発心があったことも大きかったですね。
こんな気性のせいか、私はオッサンMS(先輩)たちとは折り合いが悪かったですし。
弁当の件に限らず、何かにつけて彼らと衝突していましたからね。
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ちょっと話が脱線してしまいましたが…
そんなこんなで、ただの一度もMRに弁当を要求することなく、私はMS人生を終えました。
筆者はMRに転職して以降、MSのために弁当を用意したことは一度もない!
MRとして、MSに弁当を用意してあげる義務はない。
これが私の持論です。
もちろん、説明会後に何らかの事情で弁当が余った場合には、同席してもらったMSに弁当をあげることはあります。
ちょっと話が逸れますが、業界内における弁当の提供ルールが厳しくなった昨今、余った弁当は廃棄するのが原則です。
ただし、考えようによっては弁当をMSの胃袋の中に”廃棄”するのもアリですからね。
まあ、こんな業界内の弁当提供ルールはともかく…
私自身は説明会前に弁当を準備する際、MSの分を含めて予約するようなことは一切していません。
大体にして、弊社は説明会で弁当提供するときは社内での事前申請が必要ですし。
つまり、いつ・どこで・どんな医療従事者に・弁当をいくつ提供するのかを会社(上司)に伝えておく責務があるワケです。
繰り返しになりますが、MRにとって、MSの分まで弁当を用意してあげる義務はありません。
ついでに言うなら、会社に対して虚偽報告をするなどして、無理矢理にでもMSの弁当を用意してあげるほどの義理もありません。
こういった筆者の、いや製薬会社の事情について、MSがどれだけ知っているかは不明ですが…
それでもなお、何かにつけて私(MR)に対して弁当を要求してくるMSがいるんですよね。
いわゆる【面倒くさいタイプのMS】ですね。
ご多分に漏れずオッサン世代のMSに多いのですが、彼らは平気でこんなことを言います。
全く、困ったものです。
他メーカーのMRからどんな“おもてなし”をされているのか知りませんが、そんな殊勝なMRは今や少数派ではないでしょうか?
そもそも、こういった言動がMRから嫌われる原因になると気付かないのでしょうか?
いや、気付かないからこそ、彼らはこういった弁当要求をしているのか?
腹が立つのを通り越して、哀れだと思うことすらあります…
その一方で、20代~30代の若手MS・中堅MSから弁当を要求されるようなことは皆無です。
少なくとも、私がMRとして働いた5年間の中では一度もありません。
この事実が、より一層オッサンMSたちの厚かましさを際立たせています。
弁当要求を続けるオッサンMSたちの明日はどっちだ。
最後に:MRに弁当をねだる『身勝手なMS』は嫌われるぞ!
元MSという経歴の持ち主である私は、これまでブログ内でMR・MSの関係性について色々な記事を書いてきました。
傲慢なMS、偏屈なMS、理不尽なMS。
MR目線で考えたときに、MRにとって好ましくないMSは大勢います。
理由はどうであれ、MRのことを苦しめるMSたち。
その中には『MRに弁当をねだるMS』も含まれています。
こういったMSはMRから嫌われこそすれ、好かれることなどありません。
いずれMRから愛想を尽かされ、次第に距離を置かれていくのがオチです。
…と言うか、私自身は余程の事情がない限り、こういったMSのことは説明会には二度と呼びません。
弁当をねだるという行為自体が、私(MR)にとっては不愉快だからです。
ついでに言うと、こういった弁当要求タイプのMSに対しては電話・メールなどの連絡頻度を減らし、徐々にフェードアウトすることを狙っています。
まあ、一昔前と比べるとMRに弁当を要求するタイプのMSも徐々に減ってきてはいます。
若手MSが成長して中堅~ベテランの年代となり、MSの世代交代に伴って、図々しいMSが減少している印象があるんですよね。
令和以降は特にその傾向が顕著な気がします。
このまま時間が経てば、MRに弁当をねだるMSが業界内から消える日がいつか来るでしょう。
個人的には、そのときが待ち遠しくて仕方ありません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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