こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
MR同士でも意見が割れる“挨拶メール”の扱い。
そんな挨拶メールを年末年始というタイミングで、取引先の医療従事者(医師・薬剤師など)に送信するべきか否か。
まさに議論百出!
…と言うと大袈裟かもですが、MRによって回答は全く異なるのも事実です。
さて、この記事を読んでくれているMRさんにとっては如何でしょうか?
年末年始に挨拶メールを打つことについて、肯定的でしょうか?
それとも否定的でしょうか?
かく言う私自身は前者であり、12月の最終出勤日の辺りになると挨拶メールを打つようにしています。
これはMRに転職して以降、毎年欠かさずに行っていることでもあります。
その一方で、実は『挨拶メールなんて自己満足に過ぎない』とも思っています。
読んで字の如くですが、これって自分を満足させたいが故の行為なんですよね。
だからと言って、良心が咎めるような心持ちでもない。
もしMRの自己満足だとしても、それはそれで別に良いじゃないか!
…なんて風に思っている自分もいるのです。
そこで、今回は明確な正解が存在しないであろう『年末年始の挨拶メール』について取り上げてみました。
興味がある方は是非ともご一読いただけると嬉しいです!
ヒサシは“年末”に挨拶メールを送る派
MRは年末年始のタイミングで医療従事者への挨拶メールを送るべきか?
もし挨拶メールを送らない場合、社会人としての礼儀を欠いていると見做されるのか?
考えれば考えるほど正解が無いように思えるテーマではありますが、まずは私自身の意見を述べようと思います。
私は年末年始の挨拶メールを送る派です。
より詳しく言うと、私は“年始”のタイミングではなく、“年末”のタイミングにメールを送信しています。
自他ともに喪中のときは“年始”の挨拶文に色々と気を遣うので、敢えて“年末”を選択しているのです!
私はMRに転職して以降、現在に至るまでこの習慣を継続しています。
(※さらに遡ると、前職のMS時代からの継続です。なぜかと言うと、当時の上司・先輩から年末年始の挨拶について叩き込まれて習慣化したためです。(汗))
内容としては『今年もお世話になりました』『来年もよろしくお願いします』みたいな感じで、特に捻ることなくシンプルにしています。
ちなみに、メールの文章内容は昨年のものを使い回すことが多いです。
ただし、自分の中で特にお世話になったと感じている医療従事者数名には、それなりに手間をかけて作文をしています。
メールを送る相手によっては『○○先生にご講演いただいた〇〇月の講演会は盛況でした』とか、『〇〇月の説明会を通じて○○先生の治療方針に感銘を受けました』みたいなエピソードを盛り込んでメールしています!
なお、この記事をアップした2021年の年末においては、12月の28日~29日の2日間にかけて、合計すると22名の医師・薬剤師などにメールしています。
22名という人数が多いかどうかはさておき、12月の最終週ともなるとMRの仕事は閑散としていますから、私個人としてはこの程度の人数にメールを送るのはそれほど苦ではありません。
全ての医療従事者に挨拶メールを送るワケではない
先ほど、私は22名の医療従事者に年末の挨拶メールを送ったと書きました。
これはあくまで私が担当している医療従事者の全体から見れば、ごく僅かな人数です。
ハッキリ言って、1割以下です。
…と言うのも、担当エリア内における全ての医師・薬剤師・看護師にメールするとしたら、あまりにも作業量が多くなり過ぎるからです。(汗)
何十人、いや、何百人もの医療従事者に挨拶メールを送るのは、いくら何でも不毛ですからね。
よって、私は毎年メールを送るべき相手を選んでいるのです。
いや、この場合は『送るべき相手』ではなく『自分が送りたいと思う相手』と言い換えた方が適切かもしれません。
そんな挨拶メールを送る対象としては、例えばですが…
担当エリア内での重鎮ポジションである教授。
講演会で演者・座長を務めてくれた先生方。
コロナ禍なのに直接の訪問・説明会などの許可をくれた部長。
連絡を密にして自社医薬品の情報提供を繰り返し行った若手医師。
医師とは中々会えない施設にて、院内の処方状況などを懇切丁寧に教えてくれた薬剤師。
こういった面子に対して、自分なりに今年1年間を振り返ってみて、恩義を感じている場合に限り、その感情を文章化してメールを送るといった感じです。
○○先生のご協力により、○○することが出来ました。
担当者として、とても嬉しく思っております。
本当にありがとうございました。
…みたいなイメージですね。
私は自分が感謝している相手には『私はあなたに対して感謝しています!』とキッチリ伝えたい派です。
ネガティブな感情であれば、少なくとも仕事中は自分の内に押し留めることを意識しています。
その一方で、こういったポジティブな感情はガンガン発信するようにしています。
なぜかと言うと、人間の心には『ミラーの法則』という仕組みがありまして、簡単に言うと自分が相手に与えたモノ(感情)は自分に跳ね返ってくるからです。
(※似たような言葉としては『返報性の原理』というものもあります!)
この場合、自分から率先して医療従事者に感謝の気持ち(=プラスの感情)を示すことで、それが回りまわって自分に好影響を与えるということですね。
ただ、そんな小難しい心理学的なことはさて置き…
ぶっちゃけると、挨拶メールを送るのは自己満足の領域でもあります。
やってもいいし、やらなくてもいい。
会社や上司からは、“やれ”とも言われないし、“やるな”とも言われない。
つまりMRが自由に判断してOKなんですよね。
それでもなお挨拶メールを送るのだとしたら、やはりそれはMRとしての自己満足なのでしょう。
詳しくは後述しますけど、年末年始という節目とはいえ挨拶のメールを送ったからと言って、MRとしての売上が伸びるとも思えませんからね。
ただ、相手を限定するものの、年末になると挨拶メールを送るのが私なりの営業スタイルです。
誰かから“やれ”と言われてやるのではなく、自発的に“やりたい”というモチベーションが湧いてくるからこその芸当。
自分ではそんな風に思っています。
いざ挨拶メールを送ってみると意外と返信が来る
この記事を書いている12月30日の時点において、挨拶メールを送った相手の中で返信をくれたのは6名です。
22名にメールして、6名からの返信。
つまり、返信率は約27%ほど。
たかが挨拶のメールにしては、中々の返信率だと思っています。
少なくとも、MRとして普段から行っているアポイント依頼だとか、WEB講演会の視聴依頼だとか、そういった“営業メール”の返信率よりは格段に良いです。
…と言うか、普段はアポイント依頼のメール等に全く反応がない先生からも返信が来たので驚いていますけどね(汗)
ちなみにですが、返信メールの中身は様々です。
短文だったり、長文だったり。
淡白な文章だったり、熱がこもっている文章だったり。
意外なところだと、年末時点での自社医薬品の使用状況を教えてくれたりなど。
各々の先生方の個性がよく表れているなぁと思いながら目を通しました。
その中でも今年は特に嬉しかったのが、30歳くらいの若手医師から私個人を応援するようなメッセージを頂戴出来たことですね。
具体的にはこんな感じの文章でした。
ヒサシ様
今年もお世話になりました。
(中略)
その都度お返事を出すことができず、ご迷惑をお掛けしました。
コロナ禍で頻繁にお会いできず残念です。
(中略)
今年もたくさんの情報を提供いただき、感謝申し上げます。
来年もよろしくお願いいたします。
もうね、このメールの文章を見て今年1年の苦労が報われたって感じです!!(泣)
まさに、MRにとっては何ものにも代えがたい喜びです。
こんな風にMRとしての活動を肯定してくれる医師が1人いるだけで、自分の行動は無駄じゃなかったんだと思えますからね。
たとえ嘘でもMRとしてはメチャクチャ嬉しいと感じています!(もし嘘だったとしたら超絶悲しいけど)
ところで、返信してくれた医療従事者たちの傾向としては、比較的若い世代が多いです。
具体的には20代~30代中盤くらいですね。
その一方で、なぜか40代以上の中堅または重鎮レベルの医療従事者からは一切返信ナシです。
状況から考えるに、ベテランの医療従事者ほど年末は忙しいということなのでしょう。(汗)
まあ、私にとっては年末の挨拶メール自体、返信が来ることには期待せずに送信しています。
当然、挨拶メールの本文に返信を促すようなフレーズは一切入れていません。
メールでの返事を催促するフレーズ3選!実際に返事をもらった例文も紹介します!
ただ、それでも毎年2割くらいの医療従事者は返信してくれるんですよね。
それは今年も然りです。
自己満足の領域とはいえ、何だかんだ言って挨拶メールを送るという仕事は無駄ではないということですね。
余談ですけど、来年はMR転職後としては初の返信率30%台を狙いたい!
挨拶メールを否定するMRの意見も理解できる
ここまでお伝えしてきた通り、私自身は年末年始の挨拶メールには肯定的な意見を持っています。
その一方で、挨拶メールなんてものには価値がないと一刀両断するMRも存在します。
私にとって身近なところだと、チーム内の先輩MRが挨拶メールについては凄く否定的です。
その先輩MRの言い分そのままですが、メールでいちいち挨拶をするということ自体が“無駄”なのだとか。
うーん、確かに年賀状についてはMRへの転職後、私は一度も出したことがないです。
メールならばともかく、年賀状ともなると有料だし、面倒だし、流石にやる気が起きません。(汗)
そのことを考慮すると、この先輩MRの意見も確かに理解できます。
繰り返しになりますけど、挨拶メールなんてものは自己満足の領域です。
MRとしての売上(成績)に影響することもないし、社内で称賛されるような行為でもない。
ましてや、医療従事者から挨拶メールを送ってくることを求められているワケでもない。
だったら、挨拶メールなんてやる意味なくね?
…と言うのが、挨拶メールについて否定派であるMRの意見なのでしょう。
徹底的に無駄な業務を洗い出し、削ぎ落し、生産性の高い仕事に集中する。
周囲の意見に惑わされることなく、いわゆる『選択と集中』を実践する。
それもまた、MRにとっては有意義な営業スタイルの1つですよね。
良くも悪くもドライではあるものの、MRとしては十分に“アリ”なやり方です。
むしろ、このくらいドライに徹する営業スタイルこそ、MRとしての理想形だと思うことすらあります。
余計な感情に振り回されることも無さそうだし、メンタルの安定感が半端じゃなさそう!
私とは異なる考え方ではありますが、先輩MRの意見にも一理あるなぁと個人的には思っています。
挨拶メールの効果を検証することは困難
実は年末になる度に考えるのですが、こういった挨拶メールによる売上への影響って、果たしてどのくらい期待できるのでしょうか?
いや、そもそも売上への影響は“有る”のか?
それとも“無い”のか?
医療従事者に挨拶メールを送ったとして、相手からの返信文の中で院内状況などを教えてもらった場合、その情報をMRとしての営業活動に活かすことは出来ます。
しかし、もしそのような展開になったとして、たとえ後々であっても売上に好影響があると言えるのか?
…ということを考えてみたときに、真実はぶっちゃけ分からないですよね。
現実問題として、挨拶メールによる効果のほどを分析することは困難です。
…と言うより、実質的には不可能と言った方が適切でしょうか。
第一、メールへの返信率が良い医師であったとしても、自社医薬品の処方量が多いとも限りませんし。
その逆も然りで、メールの返信が一切ない医師であっても、自社医薬品をガンガン処方しているパターンも結構ありますし。
この辺りはMRの“営業力”ではなく、その医薬品本来の“製品力”にも左右されますからね!
製薬会社の本社で働いている頭の良い人たちであれば、もしかしたら何らかの形で挨拶メールの効果について検証する術を持っているのかもしれません。
ですが現場にてMRをやっている身としては、メールの返信率などという曖昧なモノで売上への影響を測ることは不可能だと思うのです。
先述した挨拶メール否定派の先輩MRなんかは、この事実を知り抜いているのでしょう。
だからこそ、売上に繋がるかどうかも分からない挨拶メールなんてしないという選択をしている節があります。
何と言うか、こういったことを考えれば考えるほど、挨拶メールはどこまで行っても自己満足の範疇だという気がしてなりません。
まとめ:MRによる年末年始の挨拶メールは無駄ではない!…と思いたい!
MR同士でも意見が分かれる年末年始の挨拶メール。
正解が無いからこそ、賛否両論となるテーマ。
そして賛成意見・反対意見をそれぞれ深堀していくと、MRごとの価値観が垣間見える。
賛成意見だけを切り取って分析してみても、メールするタイミングは年末なのか、年始なのかで分かれる。
こうやってMRごとの価値観を分析していくと、意外と面白いものだなぁと、私なんかは思っています。
私自身は年末に挨拶メールを打つ派ではあるものの、この考えを他のMRに押し付ける気は一切ありません。
再三のことですけど、これはあくまで自己満足の領域ですからね。
ただし、そんな自己満足であっても挨拶メールによって得られるものは少なからず存在する。
それが私なりの結論です。
例えば、院内状況に関する情報を棚ボタみたいな感じでゲットしたり。
他には、接点が乏しい医師が意外と自分(MR)のことを評価していたことが判明したり。
私に関して言えば、これらは全て自分から送った挨拶メールが呼び水となり、得ることができた知見です。
そう考えると、年末年始の挨拶メールも決して無駄ではなかったと言えます!
まあ、最終的には各MRにとっての好みなんですけどね。
結局のところ、自分にとって気の済むようなやり方を選ぶのが良いと一番良いと思っています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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