こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
今回は女性MSが少ないことについて記事にしてみました。
おさらいですが、MSは医薬品卸の営業職であり、MRは製薬会社の営業職です。
『医薬品卸』という言葉から、皆さんはどんな会社名をイメージしましたか?
全国規模の医薬品卸だとアルフレッサ、メディセオ、スズケン、東邦などが有名ですね。
さて、女性MRは増えてきているのに、女性MSは少ない。
ゼロではないけど、やっぱり少ない。
私なりに考えてみた結果、色々と思い当たることがありました。
なぜ女性MSは少ないのか?
女性MSは需要がないのか?
何か理由でもあるの?
と思う方も多いでしょう。
それについて、元MS(男性)目線から解説しようと思います。
個人的な意見ですが、女性MSが少ない理由として、以下のようなものがあります。
①MSの認知度が低いから
②MSは男社会だから
③MSは力仕事が多いから
大体はこの3つの理由に集約されるのではないかと思います。
理由その1:MSの認知度が低い
正直な話、私も学生時代、特に就職活動を始めて間もない頃は、
MS?
何それ?
医薬品卸?
製薬メーカーとは違うの?
…といった認識でした。
多分、ほとんどの学生さんにとってはこのような認識だと思います。
ではなぜ私がMSについて知ったかと言うと、就職活動でMRを受けて連敗していた頃、大手就活サイトでたまたま医薬品卸の募集を見たのがきっかけです。
就活サイト上では、
「医薬品卸の営業職(MS)、事務職、薬剤師職を幅広く募集しております!」
みたいな形で掲載されていました。
そのようなキャッチコピーを見ても、私はいまいちピンと来ませんでした。
「MSか…MRとは違うのか?」
「でも、MRみたいなものだよな?多分…」
というような曖昧な認識のまま医薬品卸(MS)の選考を何社か受け、なぜか1社だけ内定が出ました。
医薬品卸のMS(営業職)として内定が出たときエピソードを紹介します!
このように意識して業界研究しないと、MSの存在すら知ることなく就活を終えていたかもしれません。
それに、MSは営業職とはいえあまり華やかな職種ではありませんから、その辺りも知名度が低い要因でしょう。
よって、就活中の女子大生が敢えてMSを第1志望として選考を受けることは珍しいと考えられます。
(※ただし、医薬品卸の事務職や薬剤師職は意外と人気があったりします。)
つまり、MSの選考を受ける女性自体が少ない。
これが、女性MSが少ない最大の理由かと思います。
むしろ、MRの方が職業としては有名ですから、女子大生はMRの選考に流れてしまうのかも知れません。
製薬会社の方が募集人数も多いし、業界的にも、MSよりMRの方が給料が良いのは事実ですからね。
現役MRがおすすめしたい就活方法3選!知っておいて損はないですよ!
理由その2:MSは男社会である
女性目線だと入社前と入社後、両方のタイミングで実感するそうです。
選考前、または入社前であれば、
「MSは男性ばかりらしいし、そんな中で上手くやっていけるかな?」
「男女差別とかないのかな?」
と、不安になる女性が多いです。
そして入社後は、
「やっぱり男臭い職場で自分には合わない」
「男性の上司や先輩に女性特有の悩みを理解してもらえない」
といった理由で不満を持つ女性が多いです。
大手の医薬品卸であれば積極的に女性MSを採用していますが、それでも男性ほど多く採っているわけではありません。
そして、仮にMSとして採用されても男社会に馴染めず、挫折して事務職に異動、または転職していく女性が多いです。
そもそも、医薬品卸では女性管理職が少ないです。
製薬会社(特に外資系)は女性管理職を登用することを推進していますが、反対に医薬品卸では女性管理職の登用は進んでいません。
医薬品卸の管理職クラスは大体が男性です。
特にMS出身の管理職は男社会に揉まれてきた人たちですので、新卒の女性MSから見れば苦手なタイプが多いのかも知れません。
女性MSが働くための環境が整っていない。
これは間違いなくあると思います。
理由その3:MSは力仕事が多い
MSは医療機関に薬を届ける(納品する)仕事をしています。
文字通り、物理的な意味でMSが薬を手に持って直接納品することが多々あります。
そして、薬とは小さな箱に入っている内服薬もあれば、とても重い段ボール箱入りの輸液もあります。
この輸液というやつが厄介でして、1箱ならともかく、5箱や10箱を一度に届けるときは大変です。
私はそれなりに体力がある方だと思うのですが、それでも輸液の配達はしんどかったです。
車に積み込む、車から降ろす、病院の棚に納める、これらは中々の重労働です。
男性ですら大変な作業ですので、体力的に劣る女性にとってはさらに大変なわけです。
同期の女性MSから聞いた話ですが、このような仕事を続けていると、
「MSは何年も続けられない…」
「大学を出たのに私は何しているのだろう…」
と、思ったりするそうです。
その結果、女性MSは異動や転職を考えるようになり、営業現場から離れていくというわけです。
MSの大変さについては、下の記事にも色々と書いてみましたので、興味があればご覧ください。
GWの時期になるとMS時代に休日当番で苦しんでいたことを思い出す
女性MSにもメリットはある!!
ここまで女性MSにおけるデメリット面だけを書きましたが、メリットもゼロではありません。
性別を問わず、MSは営業経験を活かして内勤系の部署に異動して働くことも可能です。
異動先の部署にもよりますが、MS(営業)の経験がある分、営業的な目線を持って仕事をできますので意外と重宝されます。
男社会で不利だということも、昨今はパワハラ・セクハラで騒がれていることを逆手にとって、先輩や上司に、
『それってハラスメントですよ?訴えますよ?』
と言えば大体は引き下がってくれます。
(※でも人間関係を壊さないように注意してください!)
力仕事についても、輸液を大量に買い込む病院の担当にさえならなければ、それほど問題とはなりません。
むしろ、管理職側が女性MSに配慮して力仕事が少なくて済むような施設(エリア)だけを担当させる傾向があります。
そもそも男社会だということは、女性MSの周りでは女同士の陰湿なイジメなどは起こりにくいということです。
事務職などの内勤系は女性メインの職場ですが、そういった女性たちとMSが四六時中一緒に過ごすことはありません。
女社会が苦手な女性にとっては、男社会の中で働けること自体がある意味メリットなのです。
特に、体育会系出身でサバサバしているタイプの女性ほど、MSとして活躍している印象があります。
まとめ
女性MSについてまとめると、こんな感じです。
・女性MSの数は業界内でもまだまだ少ない。
・MSの認知度が低いため、就活生から注目されにくい。
・女性目線で見るとMSという仕事はデメリットがあるが、メリットもゼロではない。
・女性のタイプによっては、男性並みに活躍できる職種でもある。
・とりあえずMSとして働いてみて、無理だと思ったら別のキャリアも選択できる。
いかがでしたでしょうか?
MSは向き不向きが分かれる職業です。
しかし、女性だからといって、
『MSに向いてない』ということは決してありません。
MSにせよMRにせよ、医薬品業界に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
では、今日はこのくらいで失礼します!
おわり
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