こんにちは、アラサーMRのヒサシです。
先日、ある病院の部長の先生と新型コロナについて話す機会がありました。
その医師の先生をこの場ではT先生と書かせていただきます。
さて、T先生は私の担当エリアでは数少ない直接面会OKな先生です。
アポイントも中々取れないことで有名な先生なのですが、PMS契約の案件で面会申し込みしたらアッサリとアポが取れました。
…で、面会時にPMSだけでなく、新型コロナによる治療方法の変化・受診抑制・病院の収益状況などについても話す機会があったのですが、とりわけ興味深かったのは『新型コロナを正しく恐れる』という話についてです。
T先生は『正しく恐れるとは言っても、何が正しいのかが分からない』と言っていました。
念のためお伝えしておきますが、T先生は勉強を怠るようなタイプの先生ではありません。
また、新型コロナ患者を専門に治療している医者ではないものの、患者のために新型コロナの感染リスク最小化することを意識して仕事している人です。
…にも関わらず、(いや、だからこそ?)何が正しいのかが分からないと言っているのです。
医者として、そして一人の社会人として新型コロナについてどう向き合うべきか考えているそうですが、毎日のように自問自答しても明確な結論は出ないそうですね。
私もMRとして、そして一人の社会人として色々と考えさせられる一幕でしたので、今日はそのことについて書いていきます。
T先生による新型コロナへの考え方
取りあえず、私がT先生と会話した際に判明した内容をまとめてみました。
特に、とある学会では現地会場に数十人・数百人レベルで医者が大集合していることについて釈然としないようでした。
医者が自ら3密を作り出し、クラスター発生の温床を作っている。
医者の本分、健康の維持義務、そして社会の流れに反する行為だ。
苦い顔をしながら、大体そんな感じのことを言っていました。
その一方で、MRとの直接面会はOKな先生でもあります。
(※私はこのとき、外来でT先生と20分ほど面会しました。)
説明会やWEB講演会のサテライト会場についても、条件付きですが許可してくれる先生です。
こう考えると、MR目線ではコロナ禍であっても仕事を円滑に進めやすい先生だとも言えます。
ここまで書いてみて、T先生の考え方について読者の皆さんはどのように感じでしょうか?私自身はT先生との面会時、話の内容に矛盾点があるような気もしました。
そんなことを考えながらT先生と会話していました。
…で、T先生との面会後に会話内容を振り返ってみて、先生の発言1つ1つを咀嚼した結果、私はT先生の意見を下記のように解釈しました。
T先生は大勢での3密は許容できない。
しかし、少人数での3密は許容できる、あるいは全く気にしない。
いかがでしょうか?
あくまで私の推測込みですが、T先生の考え方としては大体こんな感じかと思っています。
とはいえ、繰り返しになりますがT先生は『新型コロナを正しく恐れると言っても、何が”正しい”のかが分からない』とも言っていました。
新型コロナに関する『正しい』の定義とは何なのか?
ただ1つハッキリしたのは、これはT先生のように第一線でバリバリ働いている医者ですら結論が出ないテーマだということです。
医者によって異なる新型コロナへの考え方
今回、T先生と新型コロナについて話したことで、医者ですら新型コロナについての考え方は十人十色なのだと感じました。
10人の医者がいれば、10通りの考え方がある。
つまり、新型コロナへの向き合い方について10通りの『正しい』が存在するとも言えます。
だからこそ、T先生は新型コロナについてどう向き合うのが正しいのかが分からないと発言したのでしょう。
このブログの読者さんの中でも、現役のMRやMSの人であれば思い当たる節があるかと思います。
コロナ禍の前後で面会方法が全く変化しなかった医者。
重要な案件でのみ直接面会を認める医者。
直接面会はOKだけど、3密になる説明会はNGな医者。
直接面会は完全NGなり、面会はWEBオンリーになった医者。
これはつまり、医者によって新型コロナへの考え方が異なることを意味しています。
新型コロナを恐れると言っても、過剰に恐れる必要はないと考えている医者もいれば、可能な限り濃厚接触をシャットアウトするのが正しいと考えている医者もいるワケです。
先ほど、T先生が某学会にて医者が現地会場に大集合している件について酷評していると書きましたが、その学会に直接赴いた医者にだって相応の意見があると思うのです。
学会の重鎮医師から絶対に直接参加しろと圧力を掛けられたのかも知れないし、どうしても生で聞きたい発表などがあったのかも知れない。
一介のMRである私がこんなことをいくら考えてもキリがありませんし、憶測の域を出ません。
とはいえ、医者によって新型コロナへの考え方が異なることを窺い知るには十分です。
新型コロナが人体に与える悪影響について、間違いなく一般人よりも詳しい医者ですら考え方が分かれるということです。
そう考えると、いよいよ新型コロナに関する『普通』や『常識』といったものが分からなくなってきました。
私は普段から『自分の常識は他人の非常識』だと考えています。
自分は普通○○だと思うけど、他人にとっての普通は××である…といった考え方ですね。
自分と意見が食い違う人と会話する際(特にムカついて怒り心頭なとき)に、自分の中でこの言葉を思い出すようにしています。
新型コロナに限った話ではありませんが、何が正しい・正しくないといった議論をしても、白黒ハッキリさせることは難しい。
場合によっては不毛な議論になることも少なくない。
そして、新型コロナは未知の部分が多いだけに、より一層そういった議論が難しい。
そりゃあ世の中や人の心も荒ぶよなぁ…と思います。
まとめ:医者ですら新型コロナ対応に迷うのだから、一般人が混乱するのは尚更か?
こう言っては不謹慎かも知れませんが、私はT先生が漏らした新型コロナへの意見に納得してしまいました。
医者ですら結論が出ないテーマなのだから、一般人である自分が結論を出せずに迷うのも無理はない。
むしろ、迷って当たり前、混乱して当たり前ではないか?
そんな風に思っている自分がいます。
それと同時に、自分の考え方を相手に押し付けるのは絶対に良くないということも改めて確認できました。
私はコロナ禍であっても、出来ることなら直接訪問して仕事を円滑に進めたい派です。
(※もちろん、体調管理や感染リスク最小化に配慮した上での話です。)
ですが、これは私の個人的な考え方であって、医者を始めとした全ての医療従事者に私の考え方を受け入れてもらえるとは全く思っていません。
濃厚接触を嫌う医者に直接面会のアポイントを申し込むなんて論外だし、訪問規制されている病院にコソコソと忍び込んで情報収集するなんてことも良くない。
それ以外にも、病院の訪問ルール上は直接訪問がOKだったとしても、明らかにMRによる訪問(外部業者との濃厚接触)を嫌がっている人たちもいました。
こんな経験を重ねたせいか、たとえ上司や会社からの『○○病院に直接訪問しろ!』といった指示が来ても、MRとして引くときは引くのが正しいと思っています。
同時に、日常生活においても新型コロナ関係で家族に自分の考え方を押し付けてはいけないと改めて思いました。
たとえ仕事であろうと、妻は私が病院(新型コロナ患者がいる可能性が高い場所)に直接訪問することを快く思っていませんし、休日の外出もなるべくするべきではないと考えています。
それはそれで1つの考え方であり、正当性がある意見だと思います。
まあ、それでも私は直接面会のアポイントが取れたら当たり前のように外勤しますけど。(汗)
まあ、こんな具合に我が家では新型コロナを巡って夫婦で意見が食い違うことも少なくないです。
だからこそ、T先生が言ったように『何が正しいのか?』ということを常に考え、なおかつ自分の意見を相手に押し付けないことが大切なのかなぁと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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